【特集】(目撃)梅雨時期に猛威をふるう毛
洗濯物が外に干せない、開封後のスナック菓子がすぐしける等々、枚挙に暇ないほど、梅雨のうっとおしい雨は、私たちの生活に大きな損失をもたらしてきた。とはいえ、各メーカーや各方面の主婦層の努力により、近年これらの問題も徐々に緩和されている。ちなみに、スナック菓子がしけるのを防ぐには、開封後冷蔵庫に入れればよいというのが通説である(詳しくは主婦の友6月号(2008年5月1日休刊)の特集を参照されたい)。
しかしながら、今年の梅雨期、上のような知恵袋的解決が見込めない次元で、我々の生活に深刻な被害をもたらす恐れがある、と一部の専門家の間で囁かれているものがある。それは「あほ毛」という物体であるというが、そのような物が実在するのであろうか。「あほ毛」に詳しい九州美容大学毛髪先端学部の毛利伸生(もうりのぶお)准教授によると、
「ちょうどこの時期、人間の毛髪は1年の中でも非常にデリケートな時期を迎え、『あほ毛』が猛威をふるいます。『あほ毛』とは...まず、ご自宅の鏡の前にあなたの頭部先端を映し出してみてください。頭部の先に、飛び跳ねた毛髪が数本あるのを確認できたのではないでしょうか。それが『あほ毛』です。」
あった!よく見ると、記者の頭部先端にも3本の「あほ毛」が飛び跳ね立ち上がっていた。なんと傍若無人の振る舞いか。たしかに、これでは、どんなに洒落たスタイリングをしても全て台無しである。「どうすればよいのですか。これでは...」記者が懇願すると、「残念ながら、確認してしまったら最後、『あほ毛』問題は顕在化し、一生その人間に付きまといます。」
知らぬが仏・・・そんな言葉が記者の頭をよぎったが、すぐに仏はほと毛に修正された。「ちょっと痛いけど、抜いてしまって、見なかったことにすればいいのでは」と記者が思いつくと、毛利准教授の顔色が急変し、こう諭された。
「いいえ、『あほ毛』は、絶対に抜いてはいけません。抜くとその毛根が死滅します。永久歯のような存在です。」
このように、庶民生活に多大なる影響を与える「あほ毛」であるが、その原因・対策等についての研究は未だ発展途上という。世界で最も学術論文への引用回数の多いフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』でも、「あほ毛(アホげ)とは、日本の美容業界で使用されている隠語で、まとめた髪の毛の表面からぴんぴん出てきて(跳ねて)いる短い毛のことを指す。対応する英単語は"Frizz"である。別名ジェニファーとも呼ぶ。さらに、『あほ』という呼称を好まない層には、『ばか毛』とも呼ばれる」との記述があるに留まっている。
今後、我々は「あほ毛」とどう向き合っていくべきか。